2008

07.20

« ベネズエラの戦慄 »

先だっての木曜の稽古、zavitangさんが、ボクシング経験者の人(ノンケ)をホイホイと連れてきた。稽古には相応の関心を持ってもらった様子。何よりである。
だが、最後に勝ち残りで、当身で技有り以上、もしくは投げで勝ちというルールで組手をしていたところ、三連荘目で、その人に投げられて連勝を止められた。

え? なになに? よく聞こえなかったって?

ボ ク サ ー に 投 げ ら れ て 
一 本 取 ら れ ま し た ☆


ほらよ。これでいいのかい? スチュワーデス物語的に言うなら、ドジでのろまな亀です。
相撲に負けて勝負に負けて、年収でも負けて彼女を寝取られたって感じ?

ここに範馬勇次郎がいたら、

「しかしよくもまァあんな・・・日本人ならハラキリだぜ。 同じ負けにしたってもう少し負け方ってもんが・・・ いやはや国民性の違いというか・・・・・もし俺ならとてもとても」

とか言われて、私がハイキックでつっかかってもう一回、負けるところです。うはっ!
まるで、落ちぶれて、おでん屋のおっさんにボロ負けした矢吹丈ですよ。

しかし、世界は広い。レフィリーに投げられたボクサーというのもいるのです。

http://www.compfused.com/directlink/3677/

これ、なんだろう。合気道の呼吸投げにも見えますね。無造作すぎる。かっけえ。

まあ、失敗を乗り越えて人は成長していくということで、今後は、打倒レフィリーと、打倒おでん屋を目指して、生態系の頂点に立つ所存です。



さて、ここからちょっと、真面目な話。

だいぶ、ドラネコの支持層が変わってきた。
もともと、気の合う友人とのサークル感覚の延長みたいな空気があったけど、今は、本当に武術自体に興味がある人の方が多い。
それは、非常にうれしい一面、人の集まりの場として、一つの時代が終わったのかもしれないと思うと、さびしい面もある。
その温度差みたいなものは、多分、これから少しずつ表面化していくと思うし、場合によっては、会の在り方として、運営方針を変えていく事になるかもしれない。

具体的には、全面有料化するか、ドラネコはドラネコで残して、もっとストイックな稽古会を別に立てるか、といった感じになるかと思う。
これはまだ、何が最良の形か分からないし、皆さんの意見を聞くことになると思います。
俺一人の会じゃないしね。でも最終的には俺の会だから俺の好きにやらせてもらうけどね!

これまでのドラネコ商会は、凄いバランスであったな、と思う。
武術的な関心と、皆の興味のバラバラな方向性と、稽古後の酒の交流などの配合によるケミストリーが絶妙だったな、と。
なれあいにならず、稽古は稽古として緊張感を持ちつつ、稽古後は友人としての付き合いがあり、その信頼関係が稽古にも、良い方向に作用していた。
多分、武術系の団体で、ここまで人間関係やら派閥やら、そういうドロドロがなく、屈託なく付き合える集まりは希有だったと思う。
しかし、多分、そういう神話というのは永遠ではない。

友人は大事だけれど、私は、武術家である、というのが自己の存在を規定した場合の第一義だと思う。
だから、ハードコアに武術を渇望している人がいるなら、何を差し置いてもそちらを優先するのが当然の義務だと思っている。それを裏切るなら看板を降ろすべきだろう。
しかし、今いる人全てに、「後進の人には、武の道を歩く先輩としての自覚を持って接してほしい」とかいっても、皆が皆、そうした意識を持てる訳じゃない。
そうした、ゆるめ派と、ハードコア派を同じ場、同じカリキュラムで扱うのは、どちらにとっても息苦しいだろう。



近年、年齢的にも、もし全く新しい体系を摂取して身に付けられるなら、これが最後かもな、という思いや、強さの頭打ち的な伸び止まりを感じて、幾つかの道場を回ってみた。
しかし、そこで改めて分かったのは、私は、今まで愛されていた、という事だ。

かつて教えてくれていた人達は、ぶっきらぼうで言葉が少ないようでも、あるいは言葉が少ないほど、私が理解するのを忍耐強く待ち、見守り、そして最良のものを惜しみなく教えていてくれたのだ。最近、見て回った幾つかの道場は、それがどれほど恵まれた事だったかを再認識させてくれたに過ぎなかった。
正直、世の中には弟子を強くする気もなく、金だけとっている道場が多すぎる。根底に愛がなければ、本当の技は伝わらない。

私は、多分、武術家としては中の中〜中の上くらいまでが良いところだろうが、ポリシーを表明させてもらうなら、「自分の持つ最良のものを惜しみなく伝える」ということと、「弟子に裏切られても、弟子を裏切らない」という二点に関しては、曲げないつもりだ。
それは、この会がどんな形に変わっていっても、皆さんにお約束する。

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