2008
« 大嘘八百八町 »
このドリンクはレモン100個分のビタミンCが入っています。
だから、値段はレモン100個分。重量もレモンの100倍です。
もし、こう言っている人がいたらどうだろう。
アホなの? 死ぬの? と思うだろう。
では、
足の筋力は手の三倍。ゆえに回し蹴りは突きの三倍の威力!
これはどうか。
うん。当然、大嘘だ。
足は、屈伸運動などには強いが、膝を支点にしての曲げたり伸ばしたりは、そこまで得意ではない。
しかも、筋量=威力ではなく、上手な人ほど、足の筋肉ではなく、腰のキレや遠心力で蹴っている。大体、普通に想像してみて、思いっきり一発蹴られるのと、思いっきり三回殴られるのと、どっちが嫌かといえば、普通、殴られるほうだろう。俺は二回でも嫌だ。
そう、「威力」という話をする時、人は筋力やらフォームやら打ち方やらばかりを気にする。しかし、シュレーティンガーの猫の状態が観察者によって変化するように、打たれる対象の状態によって、「威力」も変化する。
つまり、「威力」というのは、絶対評価ではなく、相対評価だ、という事だ。
例えば、ぼうっと寝そべってテレビを見ている時に、腹に三歳児が飛び乗ってきたら、悶絶するが、来ると分かっていればボクサーのボディブローでも耐えられる。
これは、すごく当たり前の話なのだが、意外と見落としている人が多い。
例えば、あちこちでインチキ臭い武術を批判している割に、自分が一番、いんちき臭い某ライター兼武術家がこんな事を書いている。
私は“潜在能力”と表現する時は、「本来もっていて出せる能力」という意味であって、超常能力のことではないんですよ。例えば、1tの重さのパンチなんて空手やボクシングを何年修行しても普通のやり方ではとても出せないですよね? でも、重心移動によって生じるエネルギーを乗せれば誰でも力学的にこれくらいは出せるようになる。
発勁が“押す力”になりやすいとしても、普通、50〜80kgくらいある人間をポーンと数mも跳ね飛ばすというのは、軽く車がぶち当たったくらいの衝撃力は必要な筈ですよね。計算上、1tくらい誰でも出せるというのは、これを見ても解ります。
まとめると、こう言っている訳だ。
80キロの人間を数メートルふっ飛ばすのには、車でぶつかるくらいの衝撃力が必要である。
その衝撃は1トン以上なのである。ゆえに、私が80キロの人間を数メートルふっ飛ばせたなら、私の発勁は1トン以上なのである、と。
さて、レモン、回し蹴りの先の二例から分かるように、この人の言っていることも頓珍漢なのがお分かりだろうか。
彼は、人が飛ぶ距離を、衝撃力の数値の大きさに比例すると思っている。
しかし、車高が低く、鼻先の長い外車などで人を轢いたら、前に人は飛ばず、ボンネットに乗り上げてフロントガラスに突っ込むかもしれない。これは飛距離で言えばマイナス1メートルくらいだから、衝撃もマイナスだろうか?
んな訳はない。
ゴルフなどのスポーツでは常識だが、球の中心より下を打つとバックスピンがかかり、上を打つと転がる球になる。当然、同じ衝撃力で打っても、飛距離は異なる。
人間は球体ではないが、同じように、その重心点の上を押すか、下を押すか、前足に重心がかかっているか、後ろ足か、接地面積、摩擦などで、押された時の飛距離が変わる。
人間をふっ飛ばすのに求められるのは、力の質とベクトルだ。
それによっては1トン以上の衝撃だろうが、車に跳ねられようが、前方向には飛ばない。
逆に、力の質とベクトルによっては、軽く押しても人は動く。
そして、人間は静物ではない。動物だ。
先にも書いたが、威力は受け手の状態によって変化する。
この際、「50〜80kg」という設定は、なんの意味も持たない。
崩れている80キロの男性を飛ばすのは、安定している40キロの女性を飛ばすより容易い。
もともと、足の裏の面積だけで接地して、二足歩行しているというだけで、自然界から見ると人間は曲芸のような事をしている訳で、押されれば飛ぶのは何キロでもあまり変わらない。水を80リットル入れたドラム缶だったら、車ならふっ飛ばせても、人間が打ってもほとんど動かないだろう。
合気挙げなどで、上から80キロの重さの人に抑えてもらって、それを挙げられたら、ウエイトトレーニングで80キロのバーベルが挙がるだろうか。
逆にウエイトトレーニングで80キロのバーベルが挙がる人は、80キロの重さの人を挙げられるだろうか。
少しでもやった事がある人なら、これがイコールではないことは良く知っているだろう。
車で人を飛ばす衝撃力が発勁と同質だというのは、それに類する妄語だ。
ゴルフボールを飛ばすにはゴルフのスイングが、バーベルを上げるには、ウエイトのテクニックが最適だろう。
そして、人間をふっ飛ばすには、武術が最適なのは元々、その為の技術なのだから当然だ。
車にはねられたぐらい人間が飛ばせるから、車なみに衝撃力があるのかといえば、そんな事はない。正確に測定したなら力積は、空手家やボクサーの当身とそこまでの差はないだろう。違うのは、力の質とベクトルであって衝撃力ではない。
むしろ、ほんの100キロくらいの衝撃なのに、車に跳ねられたぐらい飛ばされるから、凄いと考えるべきだろう。
だから、値段はレモン100個分。重量もレモンの100倍です。
もし、こう言っている人がいたらどうだろう。
アホなの? 死ぬの? と思うだろう。
では、
足の筋力は手の三倍。ゆえに回し蹴りは突きの三倍の威力!
これはどうか。
うん。当然、大嘘だ。
足は、屈伸運動などには強いが、膝を支点にしての曲げたり伸ばしたりは、そこまで得意ではない。
しかも、筋量=威力ではなく、上手な人ほど、足の筋肉ではなく、腰のキレや遠心力で蹴っている。大体、普通に想像してみて、思いっきり一発蹴られるのと、思いっきり三回殴られるのと、どっちが嫌かといえば、普通、殴られるほうだろう。俺は二回でも嫌だ。
そう、「威力」という話をする時、人は筋力やらフォームやら打ち方やらばかりを気にする。しかし、シュレーティンガーの猫の状態が観察者によって変化するように、打たれる対象の状態によって、「威力」も変化する。
つまり、「威力」というのは、絶対評価ではなく、相対評価だ、という事だ。
例えば、ぼうっと寝そべってテレビを見ている時に、腹に三歳児が飛び乗ってきたら、悶絶するが、来ると分かっていればボクサーのボディブローでも耐えられる。
これは、すごく当たり前の話なのだが、意外と見落としている人が多い。
例えば、あちこちでインチキ臭い武術を批判している割に、自分が一番、いんちき臭い某ライター兼武術家がこんな事を書いている。
私は“潜在能力”と表現する時は、「本来もっていて出せる能力」という意味であって、超常能力のことではないんですよ。例えば、1tの重さのパンチなんて空手やボクシングを何年修行しても普通のやり方ではとても出せないですよね? でも、重心移動によって生じるエネルギーを乗せれば誰でも力学的にこれくらいは出せるようになる。
発勁が“押す力”になりやすいとしても、普通、50〜80kgくらいある人間をポーンと数mも跳ね飛ばすというのは、軽く車がぶち当たったくらいの衝撃力は必要な筈ですよね。計算上、1tくらい誰でも出せるというのは、これを見ても解ります。
まとめると、こう言っている訳だ。
80キロの人間を数メートルふっ飛ばすのには、車でぶつかるくらいの衝撃力が必要である。
その衝撃は1トン以上なのである。ゆえに、私が80キロの人間を数メートルふっ飛ばせたなら、私の発勁は1トン以上なのである、と。
さて、レモン、回し蹴りの先の二例から分かるように、この人の言っていることも頓珍漢なのがお分かりだろうか。
彼は、人が飛ぶ距離を、衝撃力の数値の大きさに比例すると思っている。
しかし、車高が低く、鼻先の長い外車などで人を轢いたら、前に人は飛ばず、ボンネットに乗り上げてフロントガラスに突っ込むかもしれない。これは飛距離で言えばマイナス1メートルくらいだから、衝撃もマイナスだろうか?
んな訳はない。
ゴルフなどのスポーツでは常識だが、球の中心より下を打つとバックスピンがかかり、上を打つと転がる球になる。当然、同じ衝撃力で打っても、飛距離は異なる。
人間は球体ではないが、同じように、その重心点の上を押すか、下を押すか、前足に重心がかかっているか、後ろ足か、接地面積、摩擦などで、押された時の飛距離が変わる。
人間をふっ飛ばすのに求められるのは、力の質とベクトルだ。
それによっては1トン以上の衝撃だろうが、車に跳ねられようが、前方向には飛ばない。
逆に、力の質とベクトルによっては、軽く押しても人は動く。
そして、人間は静物ではない。動物だ。
先にも書いたが、威力は受け手の状態によって変化する。
この際、「50〜80kg」という設定は、なんの意味も持たない。
崩れている80キロの男性を飛ばすのは、安定している40キロの女性を飛ばすより容易い。
もともと、足の裏の面積だけで接地して、二足歩行しているというだけで、自然界から見ると人間は曲芸のような事をしている訳で、押されれば飛ぶのは何キロでもあまり変わらない。水を80リットル入れたドラム缶だったら、車ならふっ飛ばせても、人間が打ってもほとんど動かないだろう。
合気挙げなどで、上から80キロの重さの人に抑えてもらって、それを挙げられたら、ウエイトトレーニングで80キロのバーベルが挙がるだろうか。
逆にウエイトトレーニングで80キロのバーベルが挙がる人は、80キロの重さの人を挙げられるだろうか。
少しでもやった事がある人なら、これがイコールではないことは良く知っているだろう。
車で人を飛ばす衝撃力が発勁と同質だというのは、それに類する妄語だ。
ゴルフボールを飛ばすにはゴルフのスイングが、バーベルを上げるには、ウエイトのテクニックが最適だろう。
そして、人間をふっ飛ばすには、武術が最適なのは元々、その為の技術なのだから当然だ。
車にはねられたぐらい人間が飛ばせるから、車なみに衝撃力があるのかといえば、そんな事はない。正確に測定したなら力積は、空手家やボクサーの当身とそこまでの差はないだろう。違うのは、力の質とベクトルであって衝撃力ではない。
むしろ、ほんの100キロくらいの衝撃なのに、車に跳ねられたぐらい飛ばされるから、凄いと考えるべきだろう。

